鬼のお面 フルフェイスマスク メイキング
こんにちは!今日も元気に色鉛筆でぬりぬりしていきましょう!と言いたいところですが、今回は色鉛筆の使用は控えめにして、工作です。前回、もうすぐ節分という事で鬼のお面をお題に描いていました。しかし、管理人の考えが甘かった、、、子供のしつけの道具に少しはなるかと思いましたが、二次元のイラストのお面では思ったほど怖がりません。このままでは子供になめられたままです。小学生くらいになれば、酒とギャンブルにおぼれて、毎日、こずかいをせびられるでしょう。親の偉大さと人生の厳しさを教えるためにはもっと怖いお面が必要です。
このサイトは色鉛筆でイラストを描いていく過程を紹介するのが目的なんですが、管理人としては工作も好きですし、色々な材料や道具をつかって工作することで視野が広がりイラストにも反映していくと思っています。という事を踏まえて今回は鬼のお面のフルフェイスバージョンを制作する過程を記していこうと思います。読者の方も絵が好きであれば立体物を作るのが好きな方も多いと思いますので是非、最後までお付き合いいただければと思います。
という事で改めて今回のお題は鬼のお面 フルフェイスバージョンです!パチパチパチパチパチパチパチパチ!とは言ったものの立体的なお面はどうやって作ったらいいのか?作ったことがないので色々考えるところからスタートです。粘土で作ろうか?少し重くなりそうです。お祭りの出店によくあるお面を土台にして作ろうか?近所の100円ショップにはお面がありませんでした。そうだ!張り子の原理で作ろうか?コピー用紙は家にあるし木工用ボンドもあります。そうなると何かを下地にしないといけません。フルフェイスと考えるとキッチンのボールを頭に見立ててその上にコピー用紙を貼っていくか?、、、子供をしつける前に私が嫁にしつけられそうです。いろいろ考えていると子供の風船がありました!ちょうど頭の形に似ているし大きさも調整できます。我ながら凄い閃きと思って自分に酔っていましたが、後でネットで同じやり方をやってる方を発見。所詮は凡人の閃き、凄いのはグーグル先生です。
まずは風船を自分の頭より少し大きめに膨らませます。そこにコピー用紙をa4を6当分にしたものをペタペタ貼っていきます。木工用ボンドを水に溶いたものをベタベタに塗ってます。これを数枚重ねて貼っていきます。
節分 鬼のお面101
節分 鬼のお面102
バーン!!ハイ!ここで風船が割れました!目の前で割れたので結構ビックリしました!貼ったコピー用紙もクシャクシャです、、、気をとりなおし、もう一度風船をふくらませ、、、バーン!また、割れました。2度もビックリさせられました。今度は風船を割れにくくするために何度も何度もひっぱって伸び縮みさせておきます。1箇所だけでなくまんべんなく伸び縮みさせてそこからふくらませました。これなら大丈夫なはず、、、恐る恐るコピー用紙を貼り重ねていきます。
節分 鬼のお面103
貼り重ねるだけだと風船が大きくなるだけなので、顔の凹凸を意識して貼っていきます。ちなみに風船はガムテープを横に倒したものを下に引いて固定しています。こうすると作業がしやすいです。
節分 鬼のお面104
節分 鬼のお面105
節分 鬼のお面106
節分 鬼のお面107
節分 鬼のお面108
そして、前回描いた鬼の顔の下書きをコピーして切り抜きます。鼻と耳は分けておきます。鼻はでっぱりますからね。切り抜いた顔を風船に貼り付けて形のガイドラインにします。
節分 鬼のお面109
節分 鬼のお面110
ここまででコピー用紙は20~30枚は使ったでしょうか?もっとかな?コピー用紙ではなかなか立体感が出て来ません。ここでコピー用紙からトイレットペーパーに切り替えてみようと思います。なんせ初めてのことばかりなのでいきあたりばったりですが、形が出来上がっていくのはとても楽しいですね。
節分 鬼のお面111
節分 鬼のお面112
トイレットペーパーを折り目で切って折りたたんで木工用ボンドを薄めた液体をつけて盛り付けていきます。付きが弱い部分は直接木工用ボンドを塗ります。シワは伸びませんが粘土のような感覚で形取っていけます。だいぶ顔の形になってきました。
節分 鬼のお面113
横から後ろはまだトイレットペーパーをつけていないのでコピー用紙が表面です。
節分 鬼のお面114
コピー用紙10枚ほど重ねて耳をかたどって切り抜きます。顔とくっつけるのりしろはおおめにとり、くぼんだ部分は切り込みを入れてトイレットペーパーを上から貼った時に段差が作りやすいようにしました。
節分 鬼のお面115
5枚づつ左右につけていきます。このくらい重ねてのりしろもおおくとったので後でちぎれそう、、、なんてことはないはず。左右対称になるようにくっつけたらトイレットペーパーを重ねていきます。
節分 鬼のお面116
耳の細かい形状を作っていきます。粘土のようにツルツルした表面にはなりませんが、こういったパーツを後からひっつけてもボンドをしっかり塗って乾かせば、つなぎ目が弱いということはありません。粘土だと強度的に弱くなりやすい部分ですからね。
節分 鬼のお面117
なんとなくスターウォーズのヨーダに見えてきました。耳が特徴的なのとシワが多いからでしょうか?
節分 鬼のお面118
目と歯を作っていきましょう。この部分は紙粘土を使おうと思います。重くなるので使うことを控えていましたが、このくらいなら大丈夫でしょう。多分、きっと、、、紙粘土で作る前にサランラップを巻いておきます。こうすれば元のお面にくっつかずパーツとして分けて作れます。後で鬼の顔を赤く塗るときに分かれていた方が塗りやすいですからね。
節分 鬼のお面119
サランラップの上に歯?牙を配置して、目玉を置いてみました。歯ぐきを足していかないといけませんね。ちなみに目玉はピン球などを考えましたがピン球だと小さいので紙粘土にしました。後から思いついたのはガチャガチャのふた!プラスチックなので加工は大変ですが表面に色を塗れば綺麗な仕上がりになるんではないでしょうか?
節分 鬼のお面120
鬼の角もつくっていきます。耳と同じようにコピー用紙でのりしろを作って、角の芯を作ります。せっかく紙粘土があるので紙粘土で作っていきます。
節分 鬼のお面121
節分 鬼のお面122
しかし、紙粘土を乾燥させて、手にしてみた瞬間、重い、、、このまま鬼の頭にひっつかないことはないでしょうが、おそらく後で折れるか根本からちぎれます。ここは潔く角は作り直します。さっきと同じように芯を作り今度は紙粘土ではなく表面もコピー用紙を貼っていきます。さらに木工用ボンドを直接塗って伸ばしていきます。木工用ボンドは薄く伸ばしても乾けばある程度強度のある層になります。これで角も出来ました。
節分 鬼のお面123
牙の紙粘土が乾いてきたので歯茎で牙一本一本をつなげます。トイレットペーパーを赤の絵の具と水と木工用ボンドを混ぜたもので塗っています。ボンドは結構多目です。トイレットペーパーでもボンドが多いとそこそこの強度になります。目は穴を開ける際にひびが入りましたが、紙粘土なので水で溶かして本体側にひっつけました。穴の部分はコピー用紙が見えているので、最後にコピー用紙に穴を開ければ貫通します。
節分 鬼のお面124
節分 鬼のお面125
節分 鬼のお面126
作り直した角を頭につけていきます。のりしろにトイレットペーパーを貼って周りとなじませます。
節分 鬼のお面127
形としてはだいぶできてきました。ここから顔の皮膚の仕上げをどうしようかなと考えました。そのままトイレットペーパーに色をつけていこうか?フワフワした弾力はいいけど、シワが多すぎる、、、コピー用紙をもう一度上から貼るか?大味になってあまり面白みが、、、と考えていましたが、ふと、仕事用の鞄を買った際に中身に詰まっていた紙が目につきました。よくクシャクシャになって入ってる紙です。習字をするときに使う半紙に近い肌触りでしょうか?透けるほどではありませんがコピー用紙よりは薄いですね。ちょうどいい感じのものがあったのでこれを貼っていきます。大きさはバラバラで適当にちぎって、木工用ボンドを水で溶いて貼って、後から絵の具で塗ると、木工用ボンドが乾いて色がつきにくくならないか?そこまで絵の具をはじくようになるとは思いませんが、下塗り?をかねて赤の絵の具を混ぜて貼っていきます。
節分 鬼のお面128
節分 鬼のお面129
色がついて仕上がりが見えてきました。さらに立体感を出すために陰の部分を茶色、黒の絵の具で塗っていきます。
節分 鬼のお面130
節分 鬼のお面131
明るい部分は黄色の絵の具で塗っていきます。
節分 鬼のお面132
節分 鬼のお面133
凹凸を強調する下塗りができたので、赤色の絵の具を全体的に塗っていきます。
節分 鬼のお面134
少し黄色が弱かったようで、馴染んでしまいましたがそのへんは後で調整しましょう。目玉も飛び散った絵の具で汚れていましたが、紙粘土を盛り付け白くしました。
節分 鬼のお面135
徐々に鬼らしくなってきたところで作っておいた牙のパーツをくっつけてみます。
節分 鬼のお面136
出っ歯!!歯ぐきが長かったようです。まあ、これは想像していたことなのでうろたえたりはしません。歯ぐきをヤスリで削り、歯ぐきを隠すように上下の唇を足していきます。ヤスリで削る際に牙が数本外れましたがボンドで難なく補修します。そして総入れ歯の牙を再度装着です。
節分 鬼のお面137
節分 鬼のお面138
綺麗におさまりました。黒目も塗っておきましょう。茶色と黒の絵の具で塗り、黒と赤の色鉛筆で細かい部分を描いてます。やっと色鉛筆を使う機会がありました。これで本サイトの本分が果たせました。
節分 鬼のお面139
後は、髪の毛と眉毛ですが、何を使って作るか?ここでも悩みます。オーソドックスに毛糸で作るか?お店で見ると毛糸って結構お高いんですね。パーティーグッズのかつらはどうでしょう?パンチパーマのものはあったけど、髪の毛の色が一色で単調です。それに鬼の髪の毛なんで、少し太くて硬そうなものがいい。そういう意味でホウキ!これは結構いいと思いました。ホウキを解体して使用すれば、色々な素材もありますし、、、でも、後で着色しにくそう、絵の具がつきにくそうなので、スプレーなどを使えばいいかもしれません。結果、麻糸を使う事にしました。考えた割にはありきたりなものを選びました。
節分 鬼のお面140
買った麻糸は三本の細い糸がよってできていましたので、まずは適当な長さにハサミで切ってから、三本をほどいてみます。細い状態だとちょうどいい太さです。しかし、うまくほどけないとさらにほどけてわたの繊維のように細くなりすぎますから注意です。長い、中間、短いとわけながら切ってはほどく、切ってはほどくの繰り返しです。単純作業なのでテレビを見ながら切ってはほどく、切ってはほどくです。
節分 鬼のお面141
切ってほどいた麻糸を絵の具で著色します。黄色、茶色、黒などの絵の具で塗ります。何度かやってみて、単色の色で塗るとやはり単調になってしまいます。それと、大きな容器に絵の具を溶いて麻糸をひたして着色してみましたがで、長い時間ひたすとほどけやすい状態になってしまうので、さっとひたして筆で糸を叩くようにして色を伸ばすくらいがちょうどいいくらいです。
節分 鬼のお面142
長さ、色のバリエーションがある程度できたので、鬼の頭に植毛していきます。まずは波平さん状態から、数本植えてみます。三本を1束にしてボンドをつけて田植えのように頭にひっつけます。
ボンドは乾けば透明になるのと髪の毛に隠れてさほど目立たなくなると思います。一本づつ穴をあけて植えて行こうかとも考えましたが、手間がかかるのと、穴をあけるときの力でマスクの形が崩れていくリスクがあるのでシンプルにボンドでくっつけていくことにしました。
節分 鬼のお面143
植えていくと、どうしても乾くまでの時間で、重力がかかる方に髪の毛が傾き気味なので、鬼の耳に麻糸をかけドアノブにかけてつってみました。晒し首?のような感じですが、ある程度、効果はあったようで、剛毛で直毛?とは言えない麻糸のねじれはあるけど逆立った髪の毛になってきました。
節分 鬼のお面144
切ってほどく作業に続き、麻糸にボンドをつけては植えて、つけては植えての繰り返しです。○○ランスの方々は日々こういった地道な作業を繰り返して、多くの方の悩みを解消してらっしゃるのでしょうか?尊いお仕事ですね。
後ろからおでこに向けて、エリアを広げていきます。長さは近いもので、色は違うものを混ぜながら、髪の色が単調にならないように植えていきます。思っていたとおりボンドは乾いてしまえば気になりませんね。前から見るとまだまだ、ハゲとります。
節分 鬼のお面145
ツノのまわりにも植えていきます。数日間この作業ばかりしていると○○ランスの方々の尊さが身にしみてわかってきます。
節分 鬼のお面146
ここでアクシデントです!マスクの中に入れていた風船が割れた!のではなくしぼんでしまいました。おそらく、空気は抜けていっていたのでしょうが、のりでマスクの内側にくっついていたのがのりが乾いてとれたのでしょう。マスクを作り始めて10日はたったでしょうか?よく割れずに耐えてくれました。何重にもコピー用紙を貼り重ねただけあってマスクも形が変形したりすることはなかったようです。
節分 鬼のお面147
引き続き、植毛です。額も後一息です。足りなくなってきた麻糸の髪の毛を切ってはほどいて、絵の具で着色して、ボンドをつけては植えての繰り返しです。
節分 鬼のお面148
後ろ頭はこのあたりで止めておきます。ワカメちゃん以上に刈り上げておきます。
節分 鬼のお面149
風船がなくなったので、試しにかぶってみようとしたところ、やはり、穴が小さい!少し穴を広げて無理矢理、頭を入れようとしましたが、このまま入れて頭が抜けなくなったら、、、目に穴も開けていないので前も見えないし、最悪呼吸困難ということにもなりかねないというシナリオが頭をよぎりました。まあ、無理をする理由もなく、ちゃんとハサミで穴を広げて頭を入れてみました。思ったよりボンドの匂いもなく、嫌な肌触りもなくかぶれました。後は、外側を仕上げるのみです。
節分 鬼のお面150
おでこまわりともみあげにも植毛です。生え際を前に前に広げていきます。このあたりからは生え際が見えてくるので三本づつではなく、一本づつ植毛していきます。黒目の部分で粘土を薄くしているところに穴をあけています。中心に一つと周りに円を書くように8つの穴をあけ、粘土やコピー用紙の白くなった断面を黒くぬって穴を目立たなくしました。マスクを被ったときの視界はあまりよくはないですが、子供を脅かすときのことを想定すれば多少見えずらくてもいいかもしれません。
節分 鬼のお面151
出来た!と思いきや、眉毛を忘れていました。眉毛も荒々しい感じで、一本づつ植毛しながらゲジゲジ眉毛にしていきます。おでこの富士額ともみあげを少し足して完成です。
節分 鬼のお面152
節分 鬼のお面153
感想
鬼のお面制作いかがでしたでしょうか?色鉛筆でイラストを描くのとは違って大変なことも多かったですが、楽しいことも多かったです。制作期間も長期にわたり、このままのペースで節分に間に合うのか?という心配もありましたが、間に合って良かったです。風船に紙を貼っていく張り子の造形は、出来上がってみると意外に強度もあり、割れたりすることもないので、また工作する際には試したい手法です。鬼に顔の表面も荒々しい感じでいい感じです。ヤスリがけなんかをするともっと滑らかにできるのか試してみたいところです。やってみたい事はまだまだありますが、今回はこのあたりで一段落です。また、工作をすることがあれば、記事にまとめていければと思います。ちなみに子供への鬼の効果はと言いますと、実は制作途中で見られてしまい、鬼のお面を作っているとバレました。作っているのがバレたので、怖がらないかと思いきや、効果は絶大で、お面をかぶらなくても、管理人が鬼を呼んでくるぞ!というだけで怖がくらいです。実在する立体物は偉大ですね。
それでは!